沖縄空手の流派|上地流は中国拳法が色濃く残る最も新しい団体だった

上地流。

血みどろのえげつない空手っていうイメージが先行しますよね。

ところが、上地流は空手というより中国拳法に近く、沖縄では最も新しい流派。

しかも道場の始まりが和歌山県!

えッ?沖縄じゃないの??

なんとも不思議、かつ独特のスタイルである上地流。

では、みていきましょう。

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沖縄空手流派:上地流とは

開祖は上地寛文(うえちかんぶん)。

1897年、中国へ渡り13年間拳法の修行をしました。

周子和に師事し、パンガイヌーン(半硬軟)拳法を修めます。

1926年、和歌山県に道場を開く。

寛文は、弟子の1人が空手を使って殺人を犯したため、沖縄で道場を持つことを辞めたようです。

そのため和歌山県に移ったのでしょう。

1940年に上地流と命名し、寛文の長男である完英(かんえい)が2代目として合理的な練習体系を整備し、現代上地流の体系が完成しました。

沖縄空手3大流派へ

本来、首里手、那覇手、泊手から発展したものを空手と呼びます。

ところが、上地流は直接中国拳法から発生した流派。

そのためスタイルもかなり独特なものになっています。

空手というよりも中国拳法ですね。

そのような独特なスタイルが人気をよんだのでしょう。

沖縄少林流、沖縄剛柔流と並ぶ、3大流派のひとつとなりました。

そして流派命名も1940年。

沖縄空手ではもっとも若い流派となりました。

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上地流の特徴と型

蹴り

特徴はつま先蹴り。

足の指先を徹底的に鍛え上げます。

こんなに強くなるものなのか?、と思うくらい。

上地流は中国拳法から生まれたとても若い流派。

母体である中国拳法も、もちろん時代とともに進化します。

現代人は靴を履くのが当たり前の時代になったため、つま先で蹴った方が効果的である、と進化したのでしょう。

肉体鍛錬

中国大陸の黄河を境に、北側を北派拳法、南側を南派拳法と呼びます。

北派は呼吸法や型、気を練りながら体内部を鍛え、あまり筋骨を鍛え上げることはしません。

そのため北派拳法家はほっそりとした体格の者が多いようです。

太極拳、螳螂拳、八極拳などが北派になります。

反対に南派拳法は肉体を叩き合ったり、硬いものに拳を打ち込むなどして、体の外壁を鍛えます。

北派にくらべ南派拳法家は筋肉隆々、ガッチリとした体格になるようですね。

南派拳法は洪家拳、南派少林拳、白鶴拳などです。

そして、すべての空手は中国南派拳法が源流と考えられています。

巻藁を叩く。

フルコンタクト空手でお互いに体を叩き合う。

これら伝統的な空手鍛錬法は、源流をたどれば中国南派拳法なんですね。

上地流の考えは下記のようになります。

体を叩き合って鍛え上げれば、少々体に攻撃を食らっても問題はない。

その分、顔の防御に徹することができる。

この考え方自体、完全に中国南派拳法の特徴なんです。

そのため組手もフルコンタクトで行っているようですね。

上地流ではとにかく指先を徹底的に鍛えるという感じを受けます。

拳で突くよりも、細い指先で突いたほうが攻撃が鋭くなるという教えなのでしょう。

ただ指先はとても弱い部分。

この弱い部分を徹底した鍛錬により「武器化」してしまうのが中国南派拳法最大の特徴といえるでしょうね。

鍛錬法は見ているだけで、こっちの体まで痛くなってしまいそうなくらいです。

上地流には9種類の型があります。

その中でも重要視しているのが三戦(サンチン)。

剛柔流でもサンチンを重要視し、呼吸法で筋肉を締めあげます。

まるで痰を吐くのか?と思うような呼吸法ですよね。

上地流では、呼吸は自然体。

吐くときのみ「シュッ」と意識し、吸い込むのは自然で良しとしています。

上地流と剛柔流の三戦を見比べると、本当にまったく違う感じを受けます。

上地流の三戦のほうが少し速い動き。

また手は開手で行うのも特徴。

サンチン型を行っている間、体のいたるところを叩かれ、殴られ、蹴られて鍛錬します。

サンチン以外では、カンシワ、セーチン、セーサン、リュウコなど。

他の沖縄空手流派同様、多くの型を覚えるのではなく、数個の型を選んで徹底的に深堀していく。

生涯修行の沖縄空手では、試合競技に勝つことを目的とするのではなく、自分の人生に勝つことを目的とします。

体を鍛え、型で呼吸と動きを一致させる。

これにより健康な体を維持し、健康長寿を全うする。

この哲学が、沖縄空手であり上地流の目指す境地なのですね。

さいごに

以上が上地流空手でした。

沖縄空手は神秘的かつ古い歴史をイメージします。

が、上地流は比較的新しい流派でした。

中国南派拳法そのものでもあり、独特のスタイルが、少し怖いというイメージを作り上げていたことがわかります。

どの流派も目指すものは同じ。

新たなるスタイルが垣間見えましたね。

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