ミステリー小説、私のおすすめ②|「夜市」はホラーだがグッとくる!

ミステリー小説とホラー小説の境目って、どこか曖昧なところがありますよね。

今回は、ジャンルはホラーなんだけど、なんかグッとくる小説を紹介します。

「夜市」

恒川光太郎(つねかわこうたろう)著作

第12回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。

ホラーだけども、怖くない。

でも切ない。

ここではあらすじ、見どころ、考えさせられたことをお伝えしますね。

では、いってみましょう。

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「夜市」あらすじ

大学2年生のいずみは、高校の同級生だった裕司の部屋に訪れます。

裕司はいずみを誘い、「夜市」へ。

不思議なお祭りである夜市で、裕司はいずみに小学生のころの思い出を話します。

人攫いの店で「弟」を売ったこと。

かわりに「野球の才能」を買ったこと。

10年も前に売った弟を買い戻すために、今回の夜市に訪れたことを明かします。

そして夜市で偶然出会った、コートにハンチング帽姿の老紳士とともに人攫いの店へ。

人攫いから弟について聞かされた内容に、裕司は固まる。

そして裕司は驚くべき方法を提案することに。

裕司は弟を買い戻すことができるのか?

「夜市」の見どころ

裕司は弟を売ってしまったことをずっと悔やみ続けます。

そして、いかなる方法でもいいから買い戻す決意をします。

夜市で人攫いと話し合う。

いずみ、老紳士を巻き込み、ストーリーは思わぬ展開に。

ある意味、2部構成の内容。

読み進めていた内容が突然の大逆転。

このストーリーの変わり方が凄い!

そして内容大逆転後も、グッと感情移入して読むことができます。

いや、大逆転後こそが夜市の醍醐味でしょう。

もはやホラーということを忘れてしまいます。

さらに、こんなに切ないラストは、なかなか味わえないのではないでしょうか。

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考えさせられたこと

「夜市」は、読み手によって様々な考え方ができます。

私が感じたのは、「強く生きる」ということ。

まあ、ホラー小説ですので、設定は理不尽ですよね。

そんな中でも裕司が、弟を必ず連れ戻す、という強い信念を貫く姿には共感できます。

たとえそれが、正しくない方法だとしても。

また、弟の代わりに「野球の才能」を得た裕司が、決して幸せになれなかったというのも納得。

強く生きるとは、目標に向かって地道に努力するより道はない。

こんなメッセージが、ストーリーの中に垣間見えました。

また夜市の雰囲気をイメージしやすい文章で、どこかファンタジーのような、それでいてどこか懐かしいような気持ちになれます。

「風の古道」という作品もある

「夜市」は短いストーリーです。(93ページで終了する)

夜市の後に「風の古道」という作品が読めます。

こちらも作家・恒川さんの独特な世界を味わうことができますよ。

どこか懐かしい、子供の頃に戻れたような感じのストーリー。

「夜市」と「風の古道」の2作は、あっさりと読める内容です。

さいごに

以上が「夜市」の紹介でした。

ホラー小説というジャンルですが、ミステリー小説の要素も充分に入っています。

個人的にはミステリー小説でいいんじゃないかな?と思い、ここで紹介しました。

とても感傷に浸れる内容ですので、一読をおすすめします。

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