空手の型の意味とは|伝統派と沖縄空手、DVDで比較して考えた

伝統派空手と沖縄空手では、同じ「型」でもまったく異質なもに見えます。

なぜでしょう?

また、空手における型の意味とは何なのか?

今回は、下記2冊の本と付属DVDで比較してみました。

「空手道四大流派基本形」

宇佐美里香・著作

「公開!沖縄空手の真実」

フル・コム編集

では、いってみましょう。

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伝統派と沖縄空手の型の意味:組織発展の歴史に違いがあった

伝統派とは、明治期に沖縄より伝わった空手が日本本土で発展し、世界の空手にまで成長した団体です。

松濤館流、剛柔流、糸東流、和道流があり、伝統派4大流派と呼びます。

沖縄空手は、本土の伝統派やフルコンタクト空手とは考え方から鍛錬法までが異なります。

中国拳法が色濃く残った沖縄空手には、少林流、剛柔流、上地流があり、沖縄3大流派と呼びます。

戦後、沖縄は長い間アメリカ軍占領下にありました。

つまりアメリカ占領下の沖縄は日本であって日本ではなかったということ。

そのため本土と沖縄の空手は、それぞれ異なった発展をすることになりました。

スポーツ競技として瞬く間に世界へ広がっていった日本本土の空手組織。

アメリカ占領下、外との交流が制限されていた沖縄空手。

同じ空手でも、全く別の道を進まざるを得ない歴史がありました。

ただ、その違いによって空手の面白さ、奥深さが誕生したのも事実。

では、伝統派空手の形からいきましょう。

伝統派の型の意味:「空手道四大流派基本形」を観る

著者の宇佐美里香(うさみりか)さんは、2012年世界空手道選手権女子形で優勝された人。

すげえ!

本はオールカラーで、付属DVDに収録されている形の流れを写真で解説。

松濤館、剛柔、糸東、和道の基本とされる形を、それぞれの選手が行います。

伝統派の形はやはり美しいです。

また、競技として成り立っているので、見せるポイントもうまい。

技ひとつひとつがしっかりと区別されている感じ。

区別されているけれども、流れるような連携も生きています。

しなやかさ、力強さ、決めはさすがと言いたくなるくらい。

ただ、競技としての形のため、スポーツって感じは拭いきれません。

どこか「固い」という感じですね。

それでも、目的が「形競技」なのでまったく問題はありません。

4大流派それぞれに動きの特徴があります。

その違いを観れるのも付属DVDの良さですね。

最後は宇佐美さん本人の形が2つ収録されています。

観る価値は大!

この人は人間か?と感じるくらい。もう精密ロボットですよ。

続いて沖縄空手をみてみましょう。

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沖縄空手の型の意味:「公開!沖縄空手の真実」を観る

全ページ白黒で、宇佐美さんの本のような華やかさはありません。

が、沖縄空手の極意書といえるくらいの内容です。

沖縄空手の考え方や理念、目的を本書から学べます。

DVDには、長年の修行がつまった少林流、剛柔流、上地流の型が収録。

伝統派のような美しさはないです。

ただ、

これが空手である

という迫力が伝わります。

競技ではない空手。

型の動きは中国拳法そのもの、って感じですね。

そして固さの中に、独特な柔らかさがあります。

文章では伝えづらいのですが、呼吸法で取り込んだ酸素を筋肉に練り込んでいる感じの型 なんですよ。

伝わりづらいですよね・・・。

伝統派、沖縄空手ともに型稽古を重視していますが、同じ空手とは思えないくらい違いがあります。

空手はひとつではない。

ここが空手の面白さではないでしょうか。

「型」の意味とは

型って実戦で使えるのか?と疑問をもつ修行者は多いですね。

使えるし、使えない、が答えでしょう。

「沖縄空手」の本でも述べられていますが、型通りの戦いなんてない、ってことです。

そもそも実戦とは何か?と言い始めるときりがありません。

武術はもともと戦争の道具として考案されたものです。

そして拳術(拳法)は、兵士が過酷な状況でもへこたれない体力を養うための道具として稽古したといいます。

つまり戦争なのに、素手で戦うのは愚の骨頂なわけです。

弓、槍、剣を使う方が合理的ですしね。

どんなに素手の武術が強くても、軍隊の集団戦法で攻められると勝てるわけがない、というのが事実でしょう。

そこから考えをスタートさせれば、自己鍛錬として型を使う、でいいのでは?

何歳になっても型鍛錬であれば、あなた自身のペースで行えます。

そして強い身体(健康な体)を維持して、いつまでも動ける人生を送る。

これこそが空手を含む武道のありかたではないでしょうか。

さいごに

伝統派と沖縄空手の型の違いを考察した内容でした。

文章だけでは伝わらない部分はありますが、空手はひとつだけではない、ということを感じていただけたでしょうか。

日本本土には本土の、沖縄には沖縄の発展の歴史もあったわけですね。

個人で強さを追求するのも、生涯の生きがいとして型を修練するのも本人の自由。

ただ、どうしても空手というと、強い・弱い、に意識が向きがちに。

それよりも、あなたに合った空手修行を追求してみてはいかがでしょうか。

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