ミステリー小説私のおすすめ⑧「筋読み」は世界の道徳を本気で考える

警察小説って面白いですよね。

もちろん殺人は許されませんが、エンターテインメント小説としてハマります。

今回紹介する小説です。

「筋読み」

田村和大・著作

刑事ものですが、人類のこと、倫理観についても考えることとなります。

では、あらすじ、見どころ、考えさせられたことを紹介していきます。

(今回は、少しネタバレあり。少しだけ)

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「筋読み」あらすじ

警視庁捜査一課殺人犯係刑事・飯綱知也(いずなともや)。

女性殺害事件を担当していたところ、山下という男が自首してきます。

殺害現場からも山下のDNAが検出され、山下が犯人間違いなしと判断される。

ところが飯綱は疑問を持ち、上司に直訴。

結果、担当から外され、交通事故調査にまわされることに。

ところが事態は思わぬ方向に発展します。

交通事故で入院した患者のDNAと、殺人犯である山下のDNAが一致。

なぜ?!?

警察の捜査が根底から揺らぐことに。

さらに入院した患者が何者かに病院から拉致される事件が発生。

なぜ?!?

自前の仮説が正しかったため、再度殺人捜査へ復帰する飯綱。

人間2人のDNAが一致するという証拠から遺伝子操作の可能性を警察は考え始めます。

真犯人は山下なのか?それとも入院していた患者なのか?

飯綱の捜査はどのように展開するのか。

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「筋読み」の見どころ

2人の人間のDNAが一致したところからいっきに引き込まれます。

なぜDNAが一致するのか?

本来、同じ時代にDNAが完全一致することはあり得ない、というのが現代科学の常識となっています。

でも「あり得ない」が起きた。

考えられるのが遺伝子操作。

まさに神の領域を汚す行為とされています。

クローン人間。

その先にはどのようなことが起こるのか。

本当に想像力が刺激される内容で、先へ先へと読み進めたくなりますよ。

また、警察の最先端科学捜査方法をしっかりと記述してあり、警察小説としての読みごたえもあります。

考えさせられたこと

現代科学の進歩はまさに日進月歩。

今まで不可能とされていたことが、来年には可能になるような時代。

すでに生命工学の世界では、新しい生物を人間が造り出すことにも成功していますよね。

そして遺伝子組み換え食品として、私たちの生活に直結しているものまであります。

クローン人間は可能な時代。

現在、人間にクローンを適用するのは倫理観に反するので実行しないとされています。

が、それは本当なのか?

またデザイナー・ベビーについても考えさせられます。

遺伝子を操作し、親の望むような子供にする。

頭が良く、体は丈夫。

誰もが我が子に望むことです。

でも、それを人の手で行ってもいいのか?

現代社会、そして近未来社会への警告としても考えさせられる小説でした。

そして最後の最後に突き付けられる、

道徳とはなにか?

正義とはなにか?

展開の変化は最高ですよ。

さいごに

以上、筋読みの紹介でした。

とても新人作家が書いた内容とは思えないくらいの小説。

グッと引き込まれ、気づくと半日で読み終えていたくらいでした。

人類を考える上でも、一読をおすすめします。

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