登山の本おすすめ②「単独行遭難」の悲惨さを知り、リスク回避を

あなたは1人登山に憧れていますか?

私も以前はその1人でした。

ただ今回紹介する本を読んでから、少し考えを改めました。

「ドキュメント単独行遭難」

羽根田治・著作

とにかく単独行遭難の悲惨さといったら。

リスク回避をするためには、徹底したリスクマネジメントが必要ですよ。

では、いってみましょう。

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「ドキュメント単独行遭難」の内容

7人の単独行遭難者へ取材し、7つの遭難事例を紹介する内容です。

登場する7人は初級者ではありません。

体力もあり、装備もそこそこ万全。

ただ単独行ゆえの油断が出てきます。

また、単独ゆえの無理な計画変更も遭難事故を引き起こす要因となったようです。

本書内では、本当に一瞬で遭難者となってしまうことがわかります。

遭難体験の悲惨さ

もう悲惨のひとこと。

極限の状態とは、まさにこのことか!、と思いました。

単独で山に入っているので、遭難者となったときからすべて1人で対処しなくてはなりません。

・体は動くのか
・怪我はしているのか
・骨折はあるのか
・出血はあるのか
・今の場所はどこか
・他に危険個所はあるか
・安静にできる平地はあるか
・そこへ行くことは可能か

など、まだまだたくさんの「やるべきこと」が紹介されます。

遭難者となったとき、まず携帯が圏内か、圏外かをチェックしていました。

とくに足を骨折した場合は動くことができません。

ここで圏内であれば「110番」をして救助要請ができます。

圏外であった場合は・・・。

下山してこないあなたを心配して、家族が警察に捜索願を出すのを待つしかありません。

それも登山届提出や家族に登山計画を明確に伝えていた場合のみです。

ただし捜索が始まっても見つけてもらえるまでは、ただじっと耐えるしかありません。

本書では、家族に登山計画を簡単に伝えただけで遭難したケースがあります。

家族も簡単に聞いただけだったので、肝心のコースを思い出せない状態に。

捜索に時間がかかり、結局14日後に発見・救助されるという内容でした。

単独登山の時ほど登山届を提出し、家族へも計画を書面にして残すようにしましょう。

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「ドキュメント単独行遭難」から得るヒント

遭難をしたくて山に入る人はいません。

そして初心者から上級者までの誰もが遭難者になるリスクがあります。

まず本書から得るヒントは、遭難した時の心理状態を教えられます。

とくに滑落して骨折したり、流血するような大怪我を負ったときでも、常に冷静に対処しようと自分自身に言い聞かせているところが印象的でした。

さらに生き残るためになにをすればいいのか、が参考になるでしょう。

決め手となるのは携行している装備類。

衣類、ストーブ、ライターやマッチ、食料、水が運命をわけるようです。

そしてもっとも重要なのが「生き残ろうとする意志」。

遭難した瞬間から目の前に迫ってくる「死」。

この「死」をはねのけるくらいの気持ちが必要であることがわかります。

ただ本書を読んで感じたのは、「生き残ろうとする意志」とはある意味「開き直ること」であるともいえます。

なってしまったものは仕方がない。

救助が来るまでの時間をいかに過ごすか、という感じですね。

そういう過程を本書から学べるので、おすすめです。

本の最後に、山で行方不明となった場合の家族の苦悩が紹介されています。

続いては残された家族の苦悩についてです。

残された家族の苦悩

現在、中高年の登山者が大半です。

そして中高年登山者の遭難者がもっとも多いという統計が出ています。

ある70代の男性登山者の事例が紹介されます。

家族にも行先を伝えずに行方不明となった男性。

警察の捜索活動は1週間で打ち切り。

行方は分からぬまま。

大切な家族が行方不明。

家族にとってはとてもつらい現実ですよね。

でもさらにつらい現実が家族を襲います。

それだけでは終わらなかった問題

残された家族はある時期をもって区切りをつけるため死亡届を出すことに。

ところが行方不明のため死亡診断書が作成できず、死亡届も受理してもらえない結果に。

死亡したのかどうかが不明のため、年金をどうするのかも問題となります。

また生命保険に加入していたにもかかわらず、行方不明では保険金は支払えないという厳しい知らせが。

家族に行方不明という負担をかけ、さらに経済的な問題まで残してしまうのが単独行遭難・行方不明です。

だからこそ登山届はしっかりと提出しておきましょう。

あなたの行先をしっかりと家族に伝えておく。

できれば書面にして残しておく。

そうすれば、いざという時でも家族が苦しい思いをしなくて済むでしょう。

さいごに

「ドキュメント単独行遭難」の紹介でした。

1人登山は気楽でいいものです。

私もちょくちょく1人登山をします。(もちろん家族にはしっかりと行先を伝えます)

それでも単独行遭難のリスクは、グループ登山で遭難するよりも悲惨なものになります。

1人登山がダメとはいいませんが、しっかりとしたリスクマネジメントをして、すべて自己責任で登山しましょう。

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