空手の流派、糸東流(伝統派)は大量の型をまとめて学べる組織

糸東流(しとうりゅう)空手は松濤館流と剛柔流が合わさったようなスタイルの空手になります。

伝統派空手の団体。

伝統派空手とは、寸止め(相手の体に技を当てない)による試合形式で統一された空手団体です。

伝統派空手には糸東流の他に、松濤館流、剛柔流、和道流の4団体があり、伝統派4大流派として世の中に広く認識されています。

松濤館と剛柔流が合わさったとはどういう意味でしょうか?

また、4大流派の型をまとめて学べるとは?

では、いってみましょう。

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糸東流空手

糸東流は沖縄出身の摩文仁賢和(まぶにけんわ 1889~1952)が開祖となります。

後の松濤館となる首里手、そして剛柔流となる那覇手の両方を修行した人物。

1929年に本土へ渡り、古流柔術を学びます。

沖縄の首里手と那覇手、さらに古流柔術を混ぜ合わせてひとつの体系を作り上げました。

1934年、摩文仁は大阪で道場を開き、糸東流と名乗りを上げて開祖となりました。

糸東流空手の特徴

組手(相手と攻防の練習)

突き、蹴りに加えて投げや逆技(関節技)まである空手となります。

遠い間合いから一気に攻め込む首里手。

接近戦の那覇手。

さらに密着すれば投げ・関節技の柔術。

それぞれの特徴をすべて取り入れたのが糸東流空手の組手スタイル。

型(一人で練習できるよう考案された古伝の練習法)

首里手、那覇手、つまり松濤館流と剛柔流の型が両方とも入っています。

そのため4大流派でもっとも型の数が多いのが特徴。

さらに糸東流の型では突き、蹴りのほか、投げ技や逆技(関節技)なども含まれています。

ここに古流柔術を混ぜ合わせた特徴が出てくるわけですね。

遠い間合いからの松濤館(首里手)と接近戦の剛柔流(那覇手)。

2つの流派が合わさっているので、腰の切れ、素早さ、また直線的な力強さなどが型にも表れます。

ナイファンチ、平安(ヘイアン)、抜塞(バッサイ)、慈恩(ジオン)、三戦(サンチン)、転掌(テンショウ)などなど。

試合競技

伝統派の試合競技は統一されているため、流派による特徴はあまりありません。

4大流派とも似たようなスタイルです。

組手競技は相手の体に技を当てない寸止めで、ポイント制ルール。

型競技は、一人型と団体型があります。

型はそれぞれの流派に特徴が出やすいものです。

ですが伝統派4流派の型競技も統一性があるので、各選手の動きに大きな違いはあまりないようです。

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糸東流空手の練習体系

突き、蹴りに加え投げ、関節技も含めた総合武道のようなスタイルの団体。

実戦というものを意識した練習を取り入れているのが特徴的でしょう。

古くから巻藁(まきわら)を使用して突き、蹴りの鍛錬を行っていました。

巻藁とは、藁の束を藁縄で硬く巻いて作った、拳を鍛えるための道具です。

巻藁は沖縄のみで発案され、鍛錬に使用されていたそうですよ。

空手の源流・中国拳法では巻藁を叩くどころか、作成すらしないとのこと。

「藁を叩いてなんになる?」、というのが中国拳法家の意見だそう。

この違いがまた、武術史の面白いところですね。

さて、糸東流は4大流派の中でも型の数がとても多いため、型練習を重要視もしています。

より実戦的な練習を考えているので、最小限の動きを基本とする。

そのため動きの大きな技はないようです。

松濤館流空手では基本練習や型を大きな動作で練習させます。

歩幅を広くし、腰を深く落とすなどの厳しさがあります。

そのため初心者にとって体力的にきついとのこと。

反対に糸東流では実戦的な最小限の動きを重要視するため、初心者でも練習についていきやすい。

さらに糸東流では教育にも力を入れており、人の成長、特に人格形成を大切にしているようですね。

さいごに

以上が糸東流空手の解説でした。

糸東流は首里手、那覇手、さらに古流柔術の要素を取り入れた総合武道のようなものでした。

実戦的な練習体系を意識し、最小限の動きで最短距離を攻めるのが特徴です。

さらに人格形成に重きを置く、人間修行の教育機関のような一面もあるようです。

興味があれば、道場へ見学へ行ってみましょう。

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